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【レザークラフト】ベルトの製作

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こんにちは。IKUMAです。

紳士用のベルトの製作工程を書いてゆきます。


型紙の製作と試作

ベルトを製作するにあたって横幅と長さを決めなければいけません。

横幅に関してはバックル幅に合わせます。今回はバックル幅が30mmなので型紙の幅も30mmに設定。

長さは規格が決まっているのでそちらを参考に34inc(85サイズ)、36inc(90サイズ)の型紙を製作しました。

あとは使用する革と厚みを決めてゆきます。

今回製作するベルトは表革、革芯、裏革の3層構造にします。

使用する革はブッテーロで硬めの革なので、そのあたりを鑑みてそれぞれのパーツの厚みを決めてゆきます。

表革:1.5mm、裏革:1mm 革芯の厚みを1mm,1.5mm,1.8mmと3パターン試作をしました。革芯が厚ければ厚いほど肉盛り感が増して高級感がでますが、厚すぎるとバックルの通りが悪く重くなってしまいます。また、今回はミシンで縫製するため「押さえ」の跡の付き具合なども検証しながら厚みを決めました。

 

裏革と芯の成形

型紙に合わせて裏革を裁断して、そこに芯を貼り、最後に表革をかぶせる。という工程をとります。

型紙に合わせて裏革を裁断して、そこに接着剤で革芯を貼ります。革芯の大きさですが、通常型紙より5mm程度小さくすることが多いですが、ケースバイケースでサイズ調整をします。試作の段階で革芯の形状を詰めておくのも大切です。今回は芯の際を斜めに漉いています。

表革の貼り合わせと裁断

裏革側と表革に薄く接着剤を塗って、角ヘラで芯を際立たせるように圧着してゆきます。このとき接着剤を厚く塗ってしまうとコバ磨きで苦労するので、できるだけ薄く塗るといいです。

 裏革に沿って余った部分を裁断します。

できるだけ裏革の断面と面が合うように裁断すると、コバの仕上げが楽です。

ふっくらとした立体感が生まれます。

縫製とコバ磨き

今回はミシンで縫製をします。押さえの跡がややついてしまいます、手縫いならもっとふっくらした風合いになると思います。

上糸はブラック、下糸はベージュで縫製。ミシンならではです。

 

コバの仕上げ

ヤスリで面を整えて、染料を入れて、コバ剤で磨く。を繰り返します。

 

バックル取り付け

バックルはイタリアの真鍮製のものを使用しました。適度に肉厚でシルエットが少し変わっています。取り付け前にポリッシュで磨きました。

バックルは選択肢が少ないので悩むところです。私の地元では選択肢すらほとんどないのでネット経由で良さそうなものを選んでいます。浅草橋界隈まで行ければ良いものもありそうですが、この時世、なかなか気軽に行けないので・・・。

バックルの取り付けはメンテナンスのことを考えて手縫いで縫製しました。

完成


今回はシンプルなデザインのベルトを製作しましたが、カーブベルトにも興味があるので一度作って使ってみたいですね。販売するとなると価格が高くなりそうですが・・・。

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