こんにちは。IKUMA です。
今年も来てしまいました。梅雨の時期が・・・。
湿気が高くジメジメしてもちにくいですよね。
梅雨は革製品にとっても厄介な時期なんです。
お出かけ用の靴を靴箱から出したら「!!!カビてる!!!」なんてこともありますよね。
そこで今回は梅雨を乗り切るカビ対策について書いてゆこうと思います。
革製品に生えるカビとは?
最初にカビとは何か?という説明を少し。
カビは菌類に含まれる微生物(目に見えないほど小さな生物)です。菌類といえばカビの他にキノコや酵母があります。自らエネルギーを生み出すことができないので、他の生物が作り出した有機物を酵素で分解しながら生きています。身近なところだと、パンや餅、ミカンなどに生えますね。カビも生物なので種の存続のために必死ですね。
動物や植物、プラスチック、はたまたジェット機のアルミ合金製の燃料タンクまで栄養にすることができるようです。
当然、革もカビの大好物です。カビは常に空気中に浮遊していてエサとなるものに付着して環境が整うと増殖します。
カビが増える三大条件
カビは以下の三大条件が揃うと生えてきます。
ココがポイント
- 水分(湿度)
- 栄養
- 温度
水分(湿度)
カビは他の生物と同じように、水がないと分解酵素が働きません。
湿気の溜まった靴箱・クローゼット、濡れたままの革靴・革製品は注意が必要です。
栄養
カビは有機物の中でも糖質が好物のようですが、樹木の葉や動物の毛や爪などありとあらゆる有機物を分解できると言われています。
革はタンパク質でできているので素材自体がカビのエサとなります。革の表面に付着した手垢などの汚れにもカビは生えます。秋・冬で活躍した革靴・ブーツ・コートなどは目に見えない汚れが付着しています。
温度
カビ自体は寒くても暑くても増殖します。梅雨のカビから冬のミカンのカビまで年中生える環境にあるようです。
ただ、革製品に限ってみるとやはり気温と湿度が高い梅雨の時期が一年の中で一番生えやすいと思います。
カビの予防対策
ココがポイント
- 汚れを落とす
- 風通しの良いところに保管
- 必要以上にオイルを塗らない
汚れを落とす
汚れはカビのエサとなります。徹底的に綺麗にしましょう。
ブラッシングで汚れを落とす
革製品の表面に付着する汚れ。ブラシを四方八方から丁寧にかけることでシボの間の汚れなどを落とせます。靴はウェルト・ステッチ・ブローグ・ベロ下に汚れがたまりやすいので丁寧に落とします。バッグはステッチや汚れがたまりやすい内装なども綺麗にしておきます。
リムーバー(汚れ落とし)で汚れを落とす
ブラッシングでは取りきれなかった汚れをリムーバーで落としましょう。
私はモゥブレイのステインリムーバーを使用しています。布に少量つけて、優しく全体をふきます。(色落ちやシミの原因となることがあります。目立たないところで試してから使用して下さい)
風通しの良いところで保管
靴箱やクローゼットは風の通りが悪く湿気が溜まりがちです。梅雨の時期は風通しの良い場所に移して下さい。
必要以上にオイルを塗らない
革製品にはついつい手をかけたくなってオイルや栄養剤を塗りたくなりがちです。ですが、必要以上に塗るとカビの原因になるので塗りすぎには注意しましょう。
カビとブルームの違い
革の表面に白っぽい粉が浮いているのを見たことはありませんか?
一見、カビのように見えますが、安心してください。ブルームと呼ばれるものです。ブルームは革の中から表面にオイルやロウが浮くことで現れる現象です。
これはブラシでブラッシングすれば綺麗に落とせます。
カビとブルームの見分け方は、においを嗅いでみて下さい。
カビの場合は必ずカビ臭いです。
いかがでしたか?
大切な革製品をカビから守るために、汚れを落として風通しの良いところで保管しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。